おそらく、日本人なら誰もが少なくとも聞いたことはあるであろう有名温泉地「草津」。
高級旅館から素泊まりの宿、ゲストハウスと宿泊施設はたくさんあれど、一人だと食事付でリーズナブルに泊まれる宿が実は少ないんです。
高級旅館の「充実!一人旅プラン」とかはゴージャスな内容でお値段もゴージャスになるわけで……無理っす。
コスパ旅派には意外と厳しい草津。
そんな中で見つけた綿貫ペンションさんは一人でも一泊二食付きで一万円以下で泊まれ、しかも食事も美味しいと評判。
温泉も草津なのでもちろん100%源泉掛け流し。
今回実際に宿泊してみて、食事と温泉どちらも楽しめる宿だなと思ったのでご紹介させていただきます!
- 一泊二食付きで9350円(別途入湯税150円)
- 温泉は草津の万代鉱源泉が掛け流し
- イタリアンレストラン併設なだけあって食事が美味しい!
群馬県 草津温泉 綿貫ペンションさんに女一人泊
【公共交通機関アクセス】★★★★☆ 東京から草津まではバス多数。湯畑から徒歩10分程度
草津温泉は日本有数の人気温泉地なので公共交通機関が充実しているのが車を運転できない人(私)の一人旅にはありがたいところ。
草津温泉には電車は通っていないため、直行のバスで行くか軽井沢や長野原草津口駅から路線バスに乗る必要があります。私は電車からバスに乗り換えるという工程が非常に面倒なので直行バスを選択します。そっちの方が安いし。
わざわざ電車からバスに乗り換えるの、面倒じゃない??
ターミナル駅に近いところに住んでる方は電車も便利なんでしょうが、個人的には高速バス最高。バンザイ。
ちなみに東京→草津のバスは楽天トラベルで検索したらなんと1日に19本もヒット。さすが草津。
いつもはウィラーを主に使う私ですが、実はウィラーは自社の草津行きがないんですよね。ですので今回は行きは東急トランセ、帰りはJRの上州ゆめぐり号で予約しました。
今回の旅の始まりは渋谷駅から。東急トランセの出発が、なんとマークシティの5階だったんです。
そんなところにバス乗り場あるの??
心配だったんで早めにマークシティに向かいました。
まずはお馴染みのマークシティの入り口へ。
まだ開店前だけど、どこから5階にいけばいいんだ??
と思ったら、写真右奥のエレベーターが5階に行けるやつでした。開店前ですが5階に行けるみたい。
ですが、5階行きって書いてあるのにエレベーターは4階まで(笑)。4階で降りたらエスカレーターを上って5階へ。
だだっ広い広場みたいなのがありますが、この奥にバスターミナルがあるそうです。ほんまかいな。
あああ、あった……。
こんな感じなのか、バスターミナル。吹きさらしなのか。てっきり新宿のバスタ的なものを想像してたよ。
バス乗り場もシンプルに91番と92番だけ☆迷いようがないね!
ところでなんで90番台なの??5階なのに。
でもこのくらいの規模感ならむしろこじんまりしていて使い勝手いいかも。
だいぶ早くついちゃったんで奥にある待合室で座って待つことにします。ちなみにこの待合室、充電もできてなかなか快適でした。
初めての東急トランセ。
おおお、なんだかすごく良さげな席だぞ……!
もちろん充電&Wi-Fi(サクサク)もあり◎。いつもウィラーのついたてのある4列シートに乗ってるから、なんだか快適さがやばいっす。さすが東急。
(ウィラー大好きです。長野まで1000円台で行けるので大変重宝してます)
バスの中ではAmazonプライムビデオでダウンロードしておいたスパイダーマンと鬼滅の刃 遊郭編を見ていたら、あっという間に草津に着きました。
バスの中って集中して映画見られるから好きです。電車移動の時は読書してます。
着いたのが13時30分でチェックインの15時まではまだ時間があったので、まずは湯畑を散策。
この後、立ち寄り湯に寄ったのですがそのことはまた別記事にまとめたいと思います。
さて、湯畑から本日の宿泊先綿貫ペンションまでは徒歩で10分程度。坂道を少し上がります。
訪問時は冬でしたが歩道は除雪されていて普通に歩けました。
今回お世話になる「綿貫ペンション」さんです。
綿貫ペンションさんは実は日本最初のペンションです。元々1969年に中沢ヴィレッジの衛生宿泊施設として作られたそう。中沢ヴィレッジは道を挟んだ向かい側にある大型ホテル「ホテルヴィレッジ」を運営する企業です。
建物の中に入り、チェックインをしてもらいます。玄関に置かれてるスリッパが1組しかなかったので薄々気づいてはいたのですが、どうやらこの日の宿泊者は私だけのよう。
女性客は私だけとかは体験したことありますが、お客さんが私だけは初めてです。
食事の時間は夜は6時、朝は8時ということと、向かいのホテルヴィレッジの大浴場もパスを貰えば使えることと、そしてお風呂は夜通し入れる旨の説明を受けてお部屋に案内してもらいます。
【部屋】★★★☆☆ ザ・ペンションな洋室
建物自体はかなり古い印象。1969年の創業以来建て替えなどは行っていないのかもしれませんね。お掃除は綺麗にされています。
案内していただいたお部屋は2階の角部屋でした。窓が二面にあるので開放感があり◎。
お部屋自体の広さは6畳くらいだと思います。
床がカーペット張りなのがなんとも言えないペンション感。学生の頃みんなでスキー合宿に行った宿を彷彿とさせるような、ちょっと懐かしい感じです。
部屋の奥にあったソファは繁忙期はエクストラベッドになるのかな??
嬉しいポイントとしては、椅子&テーブルのセットと洗面台があること!
部屋に洗面台があるだけで快適度がグッと上がります。
テレビはちょっと高い位置にありますが、SHARP製。お茶請けはいちごバウムクーヘンと一口チョコ。
浴衣は珍しいことに紺地に白の模様。普通白地に紺の模様だからなんだか新鮮かも。
《布団チェック》ベッドタイプ
ベッドです。さすがペンション。
《Wi-Fiチェック》Wi-Fi完備
Wi-Fiはサクサクとは言わないまでも、動画視聴・PC作業は問題なしです。
【温泉】★★★★☆ 男女別の内湯が一つずつ。草津の万代鉱源泉が掛け流しで楽しめる
綿貫ペンションの温泉は男女別の内湯が1つずつです。
場所は一階の食堂の奥にあります。夜通し入れるのありがたいところ。
脱衣所はやや小ぶりな印象です。3〜4人入ったらかなり窮屈かも。まあ、今日は私しか宿泊者がいないので問題はありませんが……
循環・加水・加温・消毒一切なしの温泉です!さすが草津。
草津にはいくつか源泉がありますが、こちらで楽しめるのは最も供給量が多い万代鉱源泉です。草津と聞いてイメージする白濁の硫黄泉ではなく、無色透明のお湯が特徴。
「な〜んだ、草津なのに透明のお湯か」と思うことなかれ。美肌効果の高いメタケイ酸の含有量は日本トップクラスなのです。
ドライヤーは旧式のものでした。風量が弱くて、毛量多い族としてはちょっと残念ポイント。2000円しないくらいのドライヤーでいいので新しいものを導入希望です。(持参すればいいんだけどね)
では、いざ参らん。
ほのかな硫黄の香り。お湯の上を湯気が滑ります。
昭和レトロなタイルがなんともいえないいい味を出していますね……
シャワーは3つありました。事前に宿の方から説明を受けていたのですが、シャワーは町で行っている熱交換システムでお湯を作っているらしく、寒い季節はしばらく出しっぱなしにしないとお湯にならないそう。
シャンプーは草津温泉のお湯に合わせて作られたものです。こういうのいいよね。
万代鉱源泉は源泉温度は95度とほぼ熱湯です。宿まで運ばれてくる中で温度は下がるものの、「熱いから気をつけて、かけ湯をしてから入ってください」とのこと。
確かにかけ湯の段階でもかなり熱い。宿の方は43度って言ってたけどもう少しあるかも……?
十分にかけ湯をしたので、いざ入浴。
おおお、かけ湯をしても確かにちょっと熱いかも。
でも熱いかもと思ったのは最初だけで、一旦肩まで浸かるとあら不思議。そんなに熱いと感じない。
意外と長く浸かっていられそうです。
万代鉱源泉の特徴としてピリリした痛みがあります。この日、私はちょうどササクレがあったのですが傷口がピリッとしました。草津の温泉って強いんだなあと実感。
浴槽のフチには温泉成分が固まったものが!
ちなみにお風呂は夜通し入ることができます。私は夕飯をいただいた後に湯畑近くを散策して、それからもう一回お風呂をいただいたんですが、体の芯からあったまりました。
寒い時は温泉に限る!!
入浴後はお肌がツルツルになりましたよ
【食事】★★★★☆ さすがイタリアンレストラン併設の美味しさ!量はやや少なめかも
夕食
食事は1階にある食堂でいただきます。
時間は一択のようで夕食は18時、朝食は8時とチェックインの際に説明を受けました。
ちなみにこの日の宿泊客は私だけだったので夕食の準備ができたら女将さんがわざわざ部屋まで呼びにきてくれました。
ストーブのある家庭的な食堂。全14室がフルに稼働したら席が足りなさそうだけど別室とかあるでしょうか。
席に着いたらすぐにお料理を運んできてくださいました。
お酒のメニューは撮り忘れましたが、ソフトドリンクからビール、日本酒、焼酎まで一通りありました。ただビールは生ではなく瓶ビールだったので、今回はいつもは飲まない日本酒にチャレンジしてみましょう!
群馬の「水芭蕉」というスパークリング日本酒。開け方にコツが必要らしく、女将さんが何回もに分けてゆっくり開栓してくれました。どうやらかなり吹きこぼれやすいそう。
下にはオリが溜まっていますので瓶をゆっくり回して撹拌してからいただきます。
飲み口はドライでスッキリとしていますがほのかな甘みが残ります。美味しい!
女将さんが丁寧にメニューを紹介してくださいます。一泊一万円を切る宿だと、お品書きとかないことが多いのでこれは嬉しい。説明していただいた方が美味しさ2倍ですよね。見た感じ、調理は旦那さんがやられているみたい。
まずはお刺身。群馬の名物の刺身こんにゃくと、八戸のイカ。付け合わせは大根のツマではなくワカメです。
こちらは群馬県産の「やまと豚」の生姜焼き。タレは女将さんの手作りだそうです。この生姜焼きがめちゃくちゃ美味しかった!!
豚肉もいいものを使ってらっしゃるのがわかる脂ののり方で噛むと旨味がジュワッと広がります。そして女将さん特製のタレがこれまた美味しくってご飯もお酒も進む味。
生姜焼きというよりはポークステーキといっても過言ではないでしょう。(トンテキか)
こちらはサワラの包み焼き。
バターの風味が良くてこれまたびっくりするくらい美味しい。
里芋の煮物も優しいお味で美味しい。
こちらの小皿たちは、牡蠣、丹波黒豆の煮たもの、アワタケ。
牡蠣なんですが、多分オイル漬けかな?絶妙なオイル具合で美味しい。「下のネギと一緒に召し上がってくださいね」とのことでネギと食べると更に美味しい。これは日本酒のつまみにピッタリなやつじゃないか……罪な食べ物。
そして初めましてのアワタケ。香りが良くって美味しい…!「キノコはお父さん(旦那さん)が山に入ってとってくる」とのことです。訪問時は冬でしたので、秋に取ったものを保存しているんだそう。
女将さんのお話によると、この辺りは9〜10月くらいがキノコの旬だそうで、その時期はキノコをふんだんに使ったお料理がいただけるそう。天然のまいたけなんかもあるそうですよ。
食事があらかた進んだあたりで持ってきてくださったのは土瓶蒸し。中身の写真を撮るのを失念してしまいましたが、鶏肉、霜降りしめじ、エビが入っていました。
霜降りしめじは霜が出る季節にとれるから霜降りしめじと呼ばれるそうです。「お肉の霜降りとは関係ないですよ」とのこと。
これにお櫃のご飯がつきます。おかずの量としてはやや少なめかな?と思いましたが、ペンションだからこのくらいの量でも普通かもしれません。たくさん食べる男性にはやや少ないかも。
食後のデザートは青梅のシロップ漬けと梅のシャーベットと梅づくし。
シャーベットと聞いたのでさっぱり系かと思ったら意外にも濃厚なシャーベットでびっくり。美味しい。
食事が終わる頃に女将さんから「明日の朝ごはんは和食と洋食どちらがいいか」との質問が。
事前情報で洋食の手作りジャムが美味しいとの噂を聞きつけていたので洋食でお願いします。食後にはコーヒーor紅茶もつくそうなので、コーヒーでお願いしました。
ご馳走様でした
個人的にはボリューム感もちょうど良かったです!
朝食
朝食は前述の通り朝8時からとちょっと遅め。ですので7時に起きて朝風呂に軽く入ってからご飯をいただくことにしました。
朝食会場は昨晩の夕食の場所と一緒、1階のストーブが素敵な食堂です。
食堂に行くとすでに洋食がお盆にのってセットされていました。
すぐに女将さんがパンとスープも持ってきてくれました。
「パンとコーヒーはおかわりありますので」とのことです。
メインの卵料理はオムレツでした。トマトとキャベツには自家製のゆずポン酢をかけていただきます。
オムレツが冷めていたのが残念だったけどおいしかったです。
女将さんが途中で持ってきてくださったカブとニンジンのスープ。ビーフがベースだと思うのですが出汁が効いています。
前情報で美味しいと評判だったパン&自家製ジャム。パンは併設のレストラン「リストランテ アル・ロドデンドロ」で出されているものと同じだそう。
ジャムは写真左が柚子のマーマレード、右は紅玉を使ったりんごのジャム。白い方のパン(多分フォカッチャ)がモッチモチで美味しい!ジャムも美味しいし、みなさん綿貫ペンション泊まるなら朝食は洋食がおすすめです。
何から何まで美味しくいただきました!綿貫ペンションさんはご飯が美味しいと伺っていましたが、本当においしかったです。
宿泊費が割高な草津でこのクオリティのお料理をこのお値段でいただけるのはありがたいですね
【宿泊料金】★★★★☆ 一人宿泊でも9350円!草津では超コスパの良い宿
私が今回利用したのはスタンダードなプランで平日一人泊で9350円でした(別途入湯税150円)。
草津は超有名温泉地でお高めの宿泊施設が多いので、この料金で泊まれるのはありがたい。コスはかなり良いと思います。
この価格帯の宿なのに部屋に洗面台があるものありがたかったです。
- 宿泊費(一泊二食付き)9350円
- 入湯税 150円
- 夕食時の日本酒 850円
- 高速バス行き 3410円(ちょっとポイント使いました)
- 高速バス帰り 3300円
合計 17060円
【一人旅オススメ度】★★★★☆ 草津でリーズナブルに泊まるならここ
【総合点】
リーズナブルなお値段で美味しい料理と素晴らしい温泉を堪能できる宿です。
温泉も夜通し入れますし、旬の食材をつかった食事も美味しい。草津は本当に宿泊費が割高なので一人泊でも1万円を切るお値段で泊まれて温泉とお食事どちらも楽しめる宿は貴重だと思います。食事の量としては、もしかしたら男性は少し物足りなく感じる方もいるかもしれませんのでお食事グレードアッププランを検討してみてもいいかも。
日本最古のペンションということで、建物はよくも悪くもちょっと古いのでそこを楽しめる方にオススメ。私はあの昭和感結構好きです。全14室ということですが、女将さんのお話によると旦那さんとお二人でやられているので今は満室にはしないそうです。
アクセスのしやすさ
湯畑から徒歩10分程度。ちょっと離れているが問題なし。途中やや急な坂があるので足腰が弱い方は徒歩でのアクセスは厳しいかも。
草津までのアクセス手段は多数あるので選択肢に困らないですね。
料金
宿泊費が割高な草津で二食ついてリーズナブルに泊まれるお宿。
温泉
夜通し入れる男女別の内湯が一つずつ。万代鉱源泉のかけ流しで「さすが草津」としみじみ実感するいいお湯。
食事
旬の食材、地元の食材をふんだんに使ったお料理はどれも美味しい。旦那さんが山で取ってきたというキノコを使った料理が特徴的で美味しかったので、次泊まるならキノコがふんだんにとれる時期にしたい。
コメント