子供の頃に行ったことのある温泉に行ってみよ〜!
温泉好き、旅行好き、アメカジ好き、節約好き、アイドル好き、外車好き etc……は親の遺伝なセキザキノアです。
旅行によく行く家庭と行かない家庭があると思いますが、我が家は圧倒的に前者でした。
そして国内旅行の行き先はほとんどが温泉でした。
父も母も大の温泉好き。小さい頃はそれこそ月一で温泉旅行に行っていたそうです。
(私は車の後部座席で弟と遊んでいた記憶しかありませんが)
そんなわけで私の温泉好きは実は英才教育的なものだったんですね(笑)
今回は「子供の頃に行ったことのある温泉に行ってみようシリーズ」です。
場所は福島県は高湯温泉の旅館玉子湯さん。有名旅館ですね。
玉子湯さんは一人泊もできるんですが、かなり割高になるので渋っていました。
ですが高湯に行きたいんだよねと母に話してみたところ「お母さんも行く」と返事があったので一緒に行くことに。
そう、今回は一人旅ではありません。
運転手・母。Googleマップ・私。
- 源泉かけ流し宣言の高湯温泉のすんばらしいお湯。敷地内に源泉もある
- 白く濁った温泉はやっぱりテンション上がる
- ご飯美味しい〜!!食事少なめプランでもかなりのボリューム
高湯温泉の旅館玉子湯に母と二人泊
高湯温泉は福島県にある温泉。
そして全国で8番目に「源泉掛け流し宣言」をした温泉です。
「かけ流し」という表現には実は”一部循環かけ流し”や”加水加温かけ流し”も含まれている。高湯温泉では源泉から引湯した天然温泉を効能豊かなままに、一切手を加えず「100%源泉かけ流し」の湯として提供している。(自家自噴源泉完全放流型かけ流し方式[加水加温無し])
高湯温泉公式HP
もちろん、源泉かけ流し宣言をしていなくても100%源泉掛け流しの温泉はたくさんありますが、でも高湯温泉のこの心意気はすごい!
泉質に対する絶対的な自信を感じます。
この「掛け流し」という表現のワナについては愛読書「温泉博士が教える最高の温泉 本物の源泉かけ流し厳選300」で詳しく語られています。
温泉好きの間では「加温・加水・循環・消毒」という4ワードがタブーとしてあります。
許容度は人によって違いますが、私は加温・加水はいいけれど循環と消毒はできればごめん…というスタンスです。
温泉好きになってから、大浴場をもつ大型チェーン旅館から疎遠になっているのはこの4つのタブーのせいですね。
(チェーン旅館の多くは循環だし消毒もしているから)
その点で言うと、「源泉かけ流し宣言」をしている温泉地には安心感があります。
てなわけで、今回は一度実家によって母と合流したのちに実家の車で高湯温泉に向けて出発です。
- チェックイン 14:00
- チェックアウト 10:00
【アクセス】★★★☆☆ 福島駅からは公共のバスか宿の送迎を利用
高湯温泉は福島駅から車で30分ほどのところに位置しています。
ですので公共交通機関のみでアクセスする場合はまずは福島駅まで行って、そこから公共のバスに乗るか宿の送迎バスを利用することになります。
東京から公共交通機関で福島駅に行く方法は2つ。
- 新幹線を利用。所要時間約1時間30分、8580円。(東京駅からの時間・料金)
- 高速バスを利用。所要時間5時間、2700円。(新宿駅からの時間・料金)
新幹線の方が便数も多いですし圧倒的に便利です。ただ、高い。笑
福島駅西口からは福島交通のバスに乗って高湯温泉に向かいます。しかーし!このバスの本数がめちゃ少ない💦
1日に5本しかないんです(泣)。
玉子湯さんの場合は福島駅からの送迎バスがあるからそれを利用すればいいのですが、送迎をしていない小さめの旅館に泊まるときは事前の時間調べが肝になってきますね。
逆にいえば乗り継ぎさえ良ければ新幹線でビューンと福島駅まで行って高湯にタイムラグなく到着することもできそう。
その場合だったら高湯は東京からかなり近い温泉になりそうですね。
ただ私には新幹線は高すぎるので次行く時はバス一択です。
おまけ:玉子湯のフロントにあったバスの時刻表。可愛い。
【部屋】★★★★☆ 設備の整ったお部屋。窓を開けると硫黄のいい香りが…
さて、車で玉子湯さんに到着したのはチェックイン開始時間の14時を少し回った頃。
ちゃんとした旅館さんなので玄関にはお出迎えの方が💦恐縮。
母に車を止めてきてもらっている間にチェックイン手続きを進めます。
\広々としたロビー/
無料のコーヒーサービスがあったり、電子レンジが使えたりと利便性◎。
お土産屋さんももちろんあります。
今回宿泊したのは1階のお部屋。露天風呂までのアクセスが良くてGOODです。
二人で泊まっているということで、ちゃんと鍵を2つくれる旅館…素晴らしい。
いつもはトイレと洗面がない安めの宿に泊まることの多い私ですが、今回は大きめのちょっとお高めの旅館ということでちゃんとトイレも洗面も部屋にあります(笑)
洗面台には化粧水と乳液まで置いてあって感動(笑)
最近はリーズナブルな宿ばかり泊まっているもんで…笑
広縁もあります。一階なので外からも見えているんではないかとちょっと不安ですがレースカーテンを閉めておけば大丈夫でした。
ちなみに写真左奥に見える「玉子湯」の文字の刻まれた石がある場所が湯小屋です。
お菓子はぬれ豆、そして椎茸茶。売店で買えるものを置いているのも大きな旅館っぽいなあ。
お茶セットもしっかりあります。
ぬれ豆のお味は可もなく不可もなく。
冷蔵庫の上にはグラスと、冷たいお水が!冷えたお水があると湯上がりに飲めるからありがたいですよね〜!
全体の印象としては「ちゃんとした旅館」という感じです。
これといった特徴はないけど、清潔だし設備も備品も整っています。
母と旅行の時はこのくらいの旅館がちょうどいいかもしれません。
(いつも泊まるような民宿寄りの旅館だと壁が薄かったり、部屋が狭かったり、トイレと洗面が共用だったりするので)
アメニティバッグの中にはタオルと歯ブラシ。ちなみにこのアメニティバッグはいくつかカラーバリエーションがあるようで、タオルの文字の色と連動していました。
《浴衣チェック》若草色の青海波の浴衣
浴衣は若草色の浴衣でした!色味が薄くて可愛いです。帯まで緑で統一されています。
所々「玉子湯」の文字が入っていますね。
ちなみにこの波の模様が「青海波(せいがいは)」っていうのご存知でしたか?
雅楽に由来する模様で、「源氏物語」の中でも光源氏が青海波を舞うシーンがあります。
そういえば南総里見八犬伝の犬江親兵衛の愛馬の名前も青海波でした。
温泉から話が逸れてしまいますが、八犬伝も源氏物語もとても面白いのでぜひ一度読んでみてほしいです。
漫画もたくさんあるのでとっつきやすい古典です。源氏物語は大和 和紀さんの「あさきゆめみし」、八犬伝は碧也ぴんくさんの「八犬伝」がオススメ。
《Wi-Fiチェック》Wi-Fiはロビーだけだったはずが…その後全室に導入されたようです
私たちが泊まった2021年の9月の半ば時点ではWi-Fiが使えたのはロビーだけでした。
「Wi-Fiないんだね〜」と母と話した記憶……
しかし、10月に公式HPを見てみたところ全室にWi-Fiが導入されたとのこと!
え、もしかして私が泊まった時も使えたの?いや、でも使えなかったよな…と頭の中ぐるぐる。
あったのに私たちが気づかなかっただけなのか!?
《布団チェック》ああ、流石にいい旅館の布団……
お布団は夕食の間に敷いていただいて、朝食の間に片付けられるという古き良き温泉旅館スタイルです。
(個人的にはチェックインからチェックアウトまでしきっぱなしが好きだけど…)
お布団は良さそうなマットレスの上に敷かれていました。寝心地も抜群で、流石にいい旅館だなあと…
【温泉】★★★★★ 7つのお風呂が楽しめて飽きない!露天風呂がサイコー!!
前述の通り、高湯温泉のお宿はどこも完全100%源泉掛け流しです。
そして玉子湯さんは敷地内に源泉を3つ持っています。
泉質は酸性・含硫黄(硫化水素型)アルミニウム・カルシウム硫酸塩温泉(硫黄泉)です。
まあ、ざっくり言えば硫黄泉ですね。笑
期待できる効能は以下の通り。
神経痛やリウマチ、皮膚病、婦人病などの他、美人の湯
”玉子湯”の名前の由来にもなっているのですが、高湯の温泉は入ると玉子のように肌が滑らかになる美肌の湯としても有名です。
美肌の湯って言われるとテンションが上がります
玉子湯さんには7つのお風呂があります。
- 明治元年設立の湯小屋「玉子湯」
- 野天岩風呂「天渓の湯」
- 野天岩風呂「天翔の湯」
- 女性専用露天風呂「瀬音」
- 大浴場「滝の湯」
- 内湯「仙気の湯」
- 足湯「のんびり足湯」
このうち「瀬音」は女性限定のお風呂です。「天渓の湯」と「天翔の湯」は時間別で男女が入れ替えになります。
足湯だけ入るのを失念してしまったのですが、他の6つは入浴したので気に入ったものからランキング形式でご紹介していきます!
※なお、玉子湯さんでは浴場での写真撮影は一切禁止されているため公式HPよりお写真をお借りしています(クレジット表記しております)
《第1位》湯小屋「玉子湯」 古の湯治場を思わせる美しい温泉
玉子湯さんの代名詞とも言える湯小屋はその名も「玉子湯」。
昔の湯治場をそのままに残してあり、なんと140年の歴史があるんだとか。
とにかく茅葺き屋根の外観が私の心にクリティカルヒット。好き。
木製の引き戸を引いて中に入っていくと、そこには湯船と脱衣スペースがいきなり現れます。
そう、昔の湯治場なのでわざわざ脱衣所が別にあるわけではないんですよね。
小学校のロッカーを思い出すような木製の棚のすぐ隣に温泉があるんです。
ふんわりと硫黄の香りが鼻をくすぐります。高湯の硫黄は強すぎず優しい感じがします。
お湯も熱すぎずぬるすぎず適温。
昔の人になった気分になれるのでこういう古い温泉が大好きです。この雰囲気は唯一無二でしょうね。
《第2位》女性専用露天風呂「瀬音」 川の音を聞きながらのんびり入る温泉は絶品
次に気に入ったのが女性専用の露天風呂「瀬音」。こちらは少しこじんまりとした露天風呂です。
何がいいかというと「天溪の湯」「天翔の湯」に比べて空いていることと、川の音が聞こえること。
ちょうど満月の時に泊まったので月見風呂ができました。
ここのお風呂は何回か入ったのですが、お湯の白色の濃さがその時その時で全然違ったのが印象的でした。
外気に当たるせいなのかなあ。
《第3位》内湯「仙気の湯」 小ぶりな浴槽にコンコンと注がれるフレッシュな源泉
小さめの内湯「仙気の湯」は個人的にヒット。私は小さい浴槽にフレッシュな温泉がこんこんと注がれるのが好みなのです。
仲居さんには「本当に小さいですよ…」と言われていましたが、全然そんなことない!
大人4人が入っても余裕なくらいの広さでした。
あと仙気の湯の良さは浴槽が木でできていることですね〜。
いつも泊まるようなちょっと安めの宿はメンテの観点からタイル製の浴槽が多いので、木製には滅多にお目にかかれないんです。
あと浴槽が狭いとお湯の循環が早いから泉質的には玉子湯さんの全部のお風呂の中でも一番いいんじゃないかな?
やっぱり木の浴槽は心を豊かにしてくれる感じがしました。
《第4位》「天渓の湯」「天翔の湯」 広い露天風呂の解放感が素晴らしい
こちらも玉子湯さんの名物の露天風呂。そびえたつ岩山と温泉のペールブルーの対比が印象的なお風呂です。
広い露天風呂の解放感はスバラシイ…!こちらも瀬音の湯と同じように川の音を聞きながら楽しめます。
そしてこの岩山を見て母が一言「そういやあんた、ここ登ってたわ」。
はい!?どういうこと??
どうやら20年以上前に家族で訪れた際に私がこの岩を喜んで登っていたそう…
(登ったといっても少しだけだそうですが)
今の時代なら絶対アウトでしょうが当時はまだのんびりとしていたのね…
《第5位》大浴場「滝の湯」 設備が整っている現代的なお風呂
そして大浴場!ここが一番設備が整ったお風呂でもあります!
アメニティ類も充実、ドライヤーやシャンプー類もちゃんとあるのでまず体を洗うのはここがいいですね。
(露天風呂にはシャワーなどは一切ありません)
そしてみんな露天風呂に行ってしまうからか比較的空いています(笑)
どこもいいお風呂でした!
【食事】★★★★★ 手の込んだお料理はどれも美味しい!生ビールもキンキンでした
夕食
食事は大広間でいただきます。
後から気づいたのですが私たちが案内された会場で食事を召し上がっていた方はみなさん「お料理ちょっと少なめプラン」の方のようでした。
旅館の食事って多くて食べきれないことが多いからいい選択肢だと思います
ちなみに飲み物はチェックインしてお部屋に案内された時に仲居さんに要望を聞かれていました。
(飲み物がある場所と食事会場が遠いからだそう)
ちなみにお飲み物のメニューはこんな感じ。(お部屋に置いてあります)
流石に充実していますね
ワインリストもあります。産地も品種も色々揃えていますね。
福島の日本酒も各種取り揃えあり。こういう地元のお酒の種類が多いと旅行気分上がるので好きです。
ちなみに今回は生ビールを母の奢りでいただきます!ありがとうお母さん!
\ビールを飲んで楽しそうな母/
このビールがキンキンに冷えていて超美味しかった…!
旅館で飲むビールってめちゃめちゃ美味しいですよね。
さてさて肝心のお料理ですが、今回はちゃんとお品書きがあったのでそれを見ながらいただきました(&今料理名をを書いています)。
いつも泊まる旅館はお品書きないからね。笑
先付。秋茄子の煮浸し、桜エビ、ふくろ茸、嵐山もみじ
前菜。糸水雲、クコの実、針しょうが、土佐酢、金平牛牛蒡味噌仕立て、茗荷寿司、しのび柚子胡椒、甘柿かんざし
茗荷がシャキシャキしていて酢飯に合っていて美味しかったです。
造里。天然本鮪、カンパチ、甘エビ
焼き物。魳酒盗焼きエリンギ包み、焼銀杏、焼丸十、はじかみ
魳って最初読めなかったのですが、カマスだそうです。
他のお客さんが仲居さんに「この魚美味しかったんだけど、なんの魚なの?」って聞いていて判明。
私たち含め、周りのお客さんが「ああ、カマスなのか…読めない」って呟いていて面白かったです。
漢字難しい。笑
蒸し物。玉子湯蒸籠むし。麓山高原豚、秋の茸色々、レタス、長ネギ、紅葉麩
薬味と塩ポン酢でいただきます。さっぱりとしていておいしかった〜!
揚げ物。エビ、蕪、キクラゲ、ししとう
やっぱりあると嬉しい天ぷら!どれもサクサクでした!前回霧積温泉で食べた時も思ったのですが、キクラゲの天ぷらっておいしいんですよね。
家でキクラゲの天ぷらを食べる習慣がなかったのでこの歳になって初めて美味しさを知った食べ物です。
酢の物。タコ、きゅうり、長芋、菊、回想、山葵酢、ラディッシュ
栗ご飯と留め椀の赤だし。
香の物。白菜、野沢菜山葵、大根高山山葡萄漬け
水菓子。りんごタルト、ぶどう
デザートまで全部美味しかった大満足のお食事でした!
ちょっと少なめプランを選んだのですが「どこがちょっと少なめ?」って感じで全然少なくない。
女性やご高齢の方ならお腹いっぱいの量だと思いますよ〜!
朝食
朝食も大広間でいただきます。
メニューとしてはご飯に焼き鮭と基本的な旅館の朝ごはんメニューだなあという印象。
朝から蒸し物がついたり(しかもハニーマスタードソース!)、
ホタテと野菜の卵とじがついてきたりするあたり流石いい旅館だなあという感じ…。
そしてこの卵とじが出汁が効いていてめっちゃ美味しかったです。
食事をいただいたあとはチェックアウトの時間までもう一度お風呂に入ったり、敷地内にある神社を参拝したりして過ごしました。
【宿泊料金】★★★☆☆ 今回は二人泊。一人泊だとかなり割高になる模様
今回は二人で泊まったのですが、平日泊でお料理ちょっと少なめプランを選んで一人当たり10,520円(入湯税含む)でした。
これは楽天トラベルのセールを利用してクーポン5000円分を使った後の料金になります。
なんの割引もないと一人当たり13000円くらいになりますね。
玉子湯さんは温泉好きの間では有名なので、実は以前に一人で行ってみようと思ったことがあるのですが一人泊だとだいぶ割高な料金が出てきて断念した経験があります。
そういう時は誰かと泊まるという選択肢ももちろんありだと思っています
宿泊費2人分(一泊二食付き) 21040円(入湯税含む)
【一人旅オススメ度】今回は二人旅なので評価なし!でも、温泉も食事も星5つの素晴らしい宿
今回は母娘二人旅ということで、毎回恒例の一人旅オススメ度チェックは無しにします。
ただあえて付け加えさせていただくなら、高湯温泉は公共交通機関のアクセスも悪くはないし泉質も素晴らしい温泉です。
玉子湯さんは福島駅からの無料送迎バスもありますし、実は東京から福島駅までは新幹線で90分くらいで着いちゃうんです。
(高速バスもありますよ)
惜しむらくは、一人泊だと宿泊代がかなり割高感があるので平日だけでも改善されないかなあと思います。
とにもかくにも、今回は母が喜んでくれてよかったです!
コロナで海外に行けない今は、近場を楽しんでいきたいと思います。
お母さん、運転お疲れ様&ビールごちそうさま!
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