湯元屋旅館さんは別府は明礬温泉にある全3室の小規模な旅館です。
そこいら中で温泉が沸いている別府ですが、明礬温泉はその中でも最も標高の高い位置にあり地表からの湯気と硫黄の香りが漂う温泉地です。
また至る所に茅葺き屋根の「湯の花小屋」が立ち並び、昔からの製法で「湯の花」が作られており、観光客が絶えない別府の中でも人気の温泉です。
今回はそんな明礬温泉にある湯元屋旅館さんにお世話になりました。
一人でも宿泊でき、かつ割増料金もない一人旅に大変ありがたいお宿です。
ちなみにスタンダードプランの宿泊料金は9800円ですが、今回はアメニティ持参のプランを利用してそこから300円オフの9500円で宿泊しました。(さらにじゃらんのクーポンで1000円引きになり最終的には8500円に)
2つの異なる源泉のお風呂はどちらも貸し切りで利用でき、かつお食事も美味しいとても満足度の高い宿でしたのでご紹介したいと思います。
- 硫黄泉と明礬泉、2つの源泉を楽しめる
- 温泉は貸し切りで利用可能。全3室なので混み合わない
- 一人泊で一泊二食つき9800円(入湯税別)
別府明礬温泉 湯元屋旅館に女一人泊
【公共交通機関アクセス】★★★☆☆ 別府駅からバスで30分。別府の中でも標高の高いところにある明礬温泉
明礬温泉は別府の中でも最も標高の高い場所にある温泉地です。別府駅からも亀の井バスという地元のバス会社がバスを出していて所要時間30分ほど、料金は410円です(2022年3月現在)。空港からの直行バスはありません。
同じ別府でも以前訪問した亀川温泉は空港バスが停まったり、別府駅からももう少し近かったりするので明礬温泉は多少不便だなと思ってしまいました。
とはいえ明礬温泉方面にいくバスの本数は少なくなく、観光客もまあまあ乗っているのでやはり人気の温泉何だなと感じさせます。ちなみに亀の井バスはSuicaが使えるのでとても便利です。
明礬温泉の最寄りのバス停は「明礬」もしくは「地蔵湯」。この2つのバス停は至近なのでどちらで降りてもさほど大差ないかと。
今回はチェックイン前に岡本屋売店さんで地獄蒸しプリンをいただきたかったので地蔵湯の方で下車しました。
バス停「地蔵湯」から本日の宿湯元屋旅館さんに行くには岡本屋売店さんの横のやや細めの道を下って真っ直ぐいくだけです。
写真に見える竪穴式住居のような茅葺の建物は湯の花をつくるための小屋です。
細い道を1分も歩くと湯元屋旅館さんに到着です。
玄関の扉には鈴が付いているので入るとすぐに明るくて感じの良い女将さんが出迎えてくださいました。
【部屋】★★★☆☆ 日当たりの良い温もりあふれる和室。トイレ・洗面台は共用
湯元屋旅館さんは全3室の小さな旅館。その3室全てが2階にあります。
階段はやや急で、エレベーターなどはもちろんないので足の悪い方は注意が必要。
とは言っても実はお風呂もトイレも2階にあり、しかも部屋食なのでそんなに1階に行くことはなさそうです。
実際私はチェックインからチェックアウトまで1回も下には行きませんでした。
建物自体は古めなものの、とても綺麗にお掃除されていますしところどころリフォームもされていて快適です。
全3室のうち、今回私が利用するのは「由布」というお部屋。
日当たりが良くて心地の良いお部屋です。
ちなみに窓からは隣の旅館の屋根が見えるものの奥には橋も見えるので、景色は悪くありません。
広めの広縁も付いていて、この日は暖かかったので窓が開けられていました。お風呂から出た後にくつろぐのに最高のスペースでしたよ。
灰皿も置いてあり喫煙も可のようですがお部屋からはタバコの香りは一切せず。
リモコンや消毒液、ティッシュの類は部屋のすみに整然と置かれていました。
延長コードが置かれているものポイント高いです。旅館ってどうしても建物が古いからかコンセントの数が少ないことが多くて、PCで作業したりスマホを充電するのが不便だったりします。その点、延長コードがあると一気にその問題が解決するので助かります。
ポットのお湯の他にも冷たいお水も用意してあります。温泉が熱めのため、すぐに冷たいお水が飲めて本当にありがたかったです。
チェックイン前に岡本屋売店さんで地獄蒸しプリンを食べおりお腹が空いていなかったのでお菓子は持ち帰って家でいただきました。なんとマシュマロ!!中の餡がお芋でびっくりしました。
ちなみに冷蔵庫はありません。あとじゃらんにも記載があったのですがアルコール類の持ち込みは禁止です。
部屋にはドライヤーもありました。お風呂のドライヤーを使ったため風力は不明。
今回は《アメニティ持ち込みで300円OFF》というプランを選択していたので浴衣やタオル、歯ブラシの類はありません。
私は浴衣では寝られないタイプなのでパジャマは絶対に持参、フェイスタオルと歯ブラシも持参していたので問題なし。300円安くなるのはとてもありがたいです。
(旅館のフェイスタオルは使い捨てと聞いたので最近は家から持参するようになりました)
トイレと洗面台は共用ですが、どちらもリフォームされていて使い勝手◎。トイレは男女別であります。
全3室なのでトイレも洗面台も混み合うことはないでしょう。
トイレと洗面台は共用だけど、とても快適性の高いお部屋でした
《Wi-Fiチェック》Wi-Fiはサクサク。動画視聴・ブログ執筆問題なし
Wi-Fiのパスワードの書かれた紙は部屋に置かれていました。
動画視聴、ブログ執筆共に問題なしのスピードです。
《布団チェック》不思議な高反発マットレスがとても寝やすい…
お布団はチェックイン時からしきっぱなし。
初めて見るタイプのお布団で、高反発マットレスみたいな感じでとても寝やすかったです。
《おまけ》共用コーナーの本棚
お風呂の手前のスペースにはこんな感じでたくさん本が置かれていました。
漫画も数冊あったもののほとんどは大分の観光や温泉に関する雑誌でお部屋で読むことも可能。
月刊・シティ情報おおいたというシティ情報誌。
風呂上がりに広縁で読んだのですが温泉施設で使えるクーポンもたくさんついているしとても読み応えがありました。
一昔前に流行ったクーポンブックに近い感じですね。調べてみたら毎年1月号が温泉特集が組まれているようなので、この雑誌を使って一番お得に温泉めぐりをしたいなら1月くらいかと。定価440円の元は容易に取れそうでした。
【温泉】★★★★★ 二種の異なる源泉を貸切で堪能できる
湯元屋旅館さんでは「硫黄」と「明礬」泉質の異なる2つのお風呂を楽しむことができます。しかもどちらも貸し切りでの利用です。
しかも24時間利用OKです。源泉100%の掛け流しで、源泉温度が高温のため源泉の温度調節のために一滴一滴取り貯めた上で自然冷却して湯船まで運んでいるというこだわりよう。
お部屋3室に対してお風呂が2つですので滅多なことがない限り他のお客さんとバッティングはしないでしょう。
先述の通りお風呂は客室のある2階にありますので、思い立ったらすぐにお風呂に入れるのは好評価ポイント。
湯元屋旅館さんの「硫黄」のお風呂
まずは「硫黄」の温泉に入ってみましょう。
新しくて小綺麗な印象の脱衣所。貸し切りでの利用が基本ということもあり、2人もいたら手狭に感じる広さです。
ドライヤーもありましたが風力は微妙でした。残念!
硫黄の温泉の方は源泉温度は66.5度、利用位置での温度は49.9度とかなり熱そうです。
pHは2.4の酸性です。
では、いざお風呂へ…!
見ただけでわかるこってりと濃厚な硫黄の温泉。優しい硫黄の香りが鼻をくすぐります。
う〜〜ん!これは濃ゆい硫黄泉の予感!
シャワーは1つ。貸し切りなので問題ないですね。
シャンプー・コンディショナー・ボディソープあり。このPOLAのバスアメニティはよくビジホやスーパー銭湯で見かけるやつ。泡立ちが良いので好きな銘柄です。
そしてなんとお風呂で遊べるおもちゃまでありました(笑)。
湯口は温泉成分でバリバリに結晶!源泉温度が高いのでお湯の量を調整してお湯を適温にしています。
温度としてはやや熱め。
お湯は柔らかさの中にも力強さを感じます。すこ〜しだけ酸っぱい匂いがするかな…?
色的にも硫黄の濃度的にもかなり”濃さ”を感じるお湯で、水深の浅いところでも手が見えなくなりました。
湯元屋旅館さんの「明礬」のお風呂
続いてはもう一つのお風呂で明礬泉を楽しみたいと思います。
明礬温泉の名前にもなっているくらいですから、期待が高まります。
脱衣所などは硫黄のお風呂の方と大差なく。小綺麗で清潔です。
源泉温度90.7度、使用位置での温度は76.6度と鬼の熱さ。
しかもpH値が1.8の強酸性。レモンのpHが2.0と聞くからそれよりも強いのか…。
明礬泉の浴槽は岩風呂です。
もちろんこちらにもシャワーあり。アメニティなどは硫黄のお風呂と同じPOLAのもの。
お湯の色は褐色。
先程の硫黄泉に比べると透明度は高いものの濁りのある色で、浴槽の底は見えません。
湯口から出てくるお湯は触れないくらいの温度でした。こちらもお湯の量を調整することで温度を保っているみたいです(それでもやや熱い)。
ピリリと肌を刺すような浴感は明礬泉の特徴。
お湯の一滴一滴から力強さが感じられ、思わず「パワーーー!!!」と叫びたくなるようなマッスル系のお湯。
明礬泉は皮膚病などに効果があるようだから、私の肌荒れも治っておくれ…
ちょっと熱めのお湯だったこともあり、出たり入ったりを繰り返して身体の芯からぽっかぽかになりました。
硫黄→明礬→硫黄→明礬…と交互に入っていたらお肌ツルッツルになりました♪
【食事】★★★★☆ 大分の名物もいただけて満足度&満腹度が高いお食事
夕食
チェックインの時に夕飯は18時、朝食は8時と言われました。朝食に関しては要望があれば時間はアレンジ可能とのことです。
湯元屋旅館さんは部屋食です。時間になったら宿の方が二人で食事を持ってきてくださいました。
下げるときは部屋の電話で呼んでくださいとのこと。そういえばこの部屋、電話あったんだ。
大分の美味しいものがたくさんの夕食♡
まずは大分の名物とり天。揚げたてのようで衣がカラッとしていて美味しかったです。
お昼にとり天食べるの我慢しておいてよかった。
別府は海が近いのでお魚が新鮮で美味しいんです。身がぷりぷり。お醤油が甘めの九州のお醤油なのも旅情ですね〜。
鳥手羽はさっぱりしていて食べやすかったです。上に乗っている南蛮漬けがいいアクセントになっていました。
ガンモみたいなやつのキノコ餡掛け。多分ガンモみたいなやつ。もしくは魚のすり身系の何か。美味しかったのでよし!!
お野菜系がしっかりあるのも嬉しい。
豊後牛の陶板焼き陶板焼き。脂が乗っていて美味しかった〜!!かぼちゃがホクホクでした。
茶碗蒸しには何とチーズが入っていました!初めて食べたけど茶碗蒸しにチーズ、合う!今度家でも真似してみます。
煮物は優しい味付けでほっこり。
はっきりした味のお漬物も美味しかったです。上に胡麻が乗っているお漬物は初めて食べたかも。
汁物はアサリの潮汁でした。アサリたっぷり!
デザートはりんご。
大分の美味しいものがこれでもかというくらいあって、ボリュームもたっぷりで大満足の夕食でした。お腹はち切れそう。
朝食
先述の通り、朝食は基本は8時からとのことでした。朝食も部屋食です。
時間になると宿の方がお食事ののったお盆を持ってきてくださいました。
健康的な和食です。
何だかおしゃれな感じのサラダとヨーグルトにはグラノーラとみかん入り。
温泉たまご。やっぱりこれを食べないと温泉にきた感じがしないです。
以前同じ別府の亀川温泉まるみや旅館でも朝食に出てきたパワーキッズという納豆。大分ではメジャーなのかな?付属のタレにはパンダと子パンダがプリントされていて可愛かったです。
温かいお豆腐には濃厚な白胡麻ダレがかかっていて淡白なお豆腐とよく合いました。
夕食時もですが、ご飯はお櫃にたっぷりいただけて自分で欲しい分だけよそうスタイル。
食後にはコーヒーをいただき、しばしのんびり。
普段からかなりコーヒーを飲む方なので、宿で食後にコーヒーを出していただけるとそれだけでとても嬉しくなります。
実は朝イチもお風呂をいただいていたので体はぽっかぽかお腹もいっぱい。幸せな朝時間でした。
【宿泊料金】★★★★☆ 一人宿泊で二食つきで9500円(アメニティ持参プラン)
今回は平日に宿泊して二食付きで9500円でした。最初に説明した通り、今回はアメニティ類を持参するプランでしたのでスタンダードプランより300円安くなっています。これに入湯税250円が別途かかります。
実はここからじゃらんのクーポンを1000円分利用したので実際にお支払いした金額は8750円でした。
仮にクーポンを使っていなかったとしても、お風呂も素晴らしいしお食事も美味しいのでこのお値段だったらかなりお値打ちかと思います。
【一人旅オススメ度】★★★★☆ リーズナブルに2種の源泉を楽しめる宿。全3室で部屋食、貸し切り風呂なので他の宿泊客と遭遇する可能性も低い
【総合点】
硫黄泉と明礬泉、好きな方に気分で入れるのがとても良かったです。しかも貸し切りで入れるので他の方の目を気にすることなくのんびり入れるのもいいところ。お部屋が3室に対してお風呂が2つもあるので、よっぽどのことがない限りどちらかのお風呂は空いていると思います。
硫黄泉も明礬泉もどちらも力強さを感じる熱めのお湯で最高でした。
食事は部屋食ですし、お風呂はお部屋と同じフロアで廊下を出てすぐにあるので他の宿泊客の方と遭遇することもほぼないと思います。
アクセスのしやすさ
別府駅からはバスで30分。地獄めぐりの要所を通り過ぎたあたりにあるのが明礬温泉。
料金
トイレと洗面台が部屋にないが、温泉も貸し切りだし料理も美味しいし品数も多いのでコスパは高いと思う。
個人的にはアメニティの持ち込み割引があるのがありがたかった。
温泉
100%源泉掛け流しの濃ゆ〜い温泉を貸し切りで楽しめる。硫黄泉と明礬泉で泉質が異なるのも楽しい。
食事
部屋食なのでのんびり大分の名物をいただける。ボリュームもたっぷりで美味しい。
ちなみにチェックアウト後は別府駅に戻り、別府北浜にある「別府のお宿加賀屋」さんで貸し切りで温泉を堪能しました。
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