こんにちは、セキザキノア(@noah_sekiyama)です
今回は鹿児島県薩摩川内市は川内高城温泉にある「山桜桃」さんに一人泊してきました。「ゆすら」と読みます。当て字ではなく、山桜桃とはバラ科の植物のことだそう。
- ほんのり硫黄の香る温泉は筆舌に尽くし難い素晴らしさ
- 湯使いにこだわったパーフェクトかけ流し
本ッッッッッッッッ当に温泉が素晴らしすぎました!!!泉質、湯使い、サウナ、全部が最高すぎて感動レベルです。
全3室の小さな宿でご夫婦が経営されている民宿といった感じの宿で、田舎の親戚のおうちに泊めてもらってる感覚に近いです。ご夫婦がとても良い方たちで、でも程よい距離感でとてもくつろげる滞在になりました。ネットの口コミを見ても「小さい宿なので人気になったら困るからあまり人に教えたくない…」という意見が多いのも納得の宿です。
川内高城温泉 山桜桃に一人泊
【山桜桃のアクセス】鹿児島空港から車で約1時間20分
- 〒899-1802 鹿児島県薩摩川内市湯田町6460
- 鹿児島空港から車で1時間20分ほど
- 川内駅から循環バスあり
今回もまず空路で鹿児島空港へ向かい、レンタカーをお借りします。今回は初めてディスティーノレンタカーを利用したのですが、他社で軽自動車を借りる価格でハイブリッドのコンパクトカーを借りることができ、しかも車自体もとても新しかったのでおすすめです。
鹿児島空港から川内高城温泉までは一般道で1時間20分程度。公共交通機関の場合はまずは川内駅に行き、そこからバスでアクセスすることもできるようですがバスの本数が少ないので事前によく時間を調べておく必要があります。
川内高城温泉は約800年の歴史のある湯治場で西郷さんも愛したという温泉。かなりノスタルジックな温泉街で人影は滞在中を通してほとんどありませんでした。ほとんどの宿は素泊まりなのですが、今回宿泊した山桜桃さんは川内高城温泉の中でも珍しく朝夕ともに食事を提供している宿です。
駐車場はかなり広くとられていたので駐車が苦手な私でも問題ありませんでした。
物陰に隠れて座っていたご主人が音もなく現れてチェックインの手続きをしてくださり、館内の説明を受けてお部屋に向かいます。
【山桜桃のお部屋】シンプルな6畳の和室で快適。田舎の親戚のお家って感じ。
山桜桃さんは全3室の小さな宿です。この日は私以外には宿泊者はいませんでした。
泊まったのは6畳の和室。かなりシンプルなお部屋といった印象ですがとても綺麗にお掃除されていて快適です。冷蔵庫はありませんでした。
洗面台とお手洗いは各部屋にあります。この規模感の宿だと水回りは共用なことが多いので嬉しいです。
アメニティはタオル、バスタオル、使い捨てのコップに使い捨ての歯ブラシと非常にシンプル。
お部屋の方にはテレビと扇風機、低めの椅子に空気清浄機がありました。
今このブログを書いてて気づいたのですが、そういえば浴衣がなかったですね。予約サイトには浴衣アリの記載でしたが置き忘れかな?私はいつもパジャマを持参する人間で宿で浴衣を着ないので気づきませんでしたが、おそらく宿の方にいえば浴衣は出していただけると思います。
シンプルながらとても清潔感のあるお部屋です
《布団チェック》セルフで敷く
お布団はクローゼットに収納されているので(特に説明はなかったけど)セルフで敷きます。
このタイプの布団・枕パッドの宿にあたると「使い回しではあるまいか……」と思ってしまうのですが、匂いや質感の感じちゃんと洗濯されたものでした(嗅ぐなよ)。
かけ布団はカバーなどは特にされておらず。夏だったのでタオルケット的な扱いでお腹にかけるだけ…を想定されているのかもしれませんが、できれば個人的には衛生面の観点から布団カバーで包まれてて欲しいな。とはいうもののこのかけ布団からも柔軟剤の香りがしっかりとしたのでもしかして頻繁に洗ってる?!だとしたら勘繰ってごめんなさい。
布団はやや気になりましたが個人的にはOKの範囲内かな
《Wi-Fiチェック》
Wi-Fiはたまに読み込みが遅いことがありましたが、基本的には動画視聴も問題のない速度でした。
【山桜桃の温泉】ため息が出るほど素晴らしい泉質、湯使い。サウナもあって超ととのえる。
- お湯へのこだわり強し!循環濾過加水加温一切なしのパーフェクト
- 夕方は近所の人で結構混む
- 宿泊者の入浴時間は6時~22時
- サウナも併設
お風呂はこじんまりとした内湯が男女それぞれひとつずつです。他の方のブログにも書かれていたのですが21時まで立ち寄り湯を受け付けており夕方は結構混みます。サウナもあるのでサウナハット持参の若めの方もいました。
脱衣所は簡易的な感じですがロッカーは鍵付きでした。ドライヤーはひとつしかなかったので近所の人で混み合う夕方などはタイミングは大事かも。
左が水風呂、真ん中がかけ湯、右がメインの浴槽です。写っていないのですが左手にサウナがあります。
シャワーは3つ。近所の方の立ち寄り湯が多いこともあり、シャンプー類は置かれていないので宿泊者は受付で借ります。ちなみにシャワーからも硫黄の香りがしたのでもしかしたらシャワーのお湯も温泉なのかも。
よくビジホでみるブランドのシャンプー、コンディショナー、ボディーソープです。
まずは適温に調整されたかけ湯を浴びます。ふんわりと香る卵臭、この時点ですでに最高……。
待望のメインの浴槽!
地元のおばあちゃん曰く「結構熱いよ」とのことでしたがそこまでですね、湯口付近でも43度くらいかと。
「あ、これはいいお湯だ…!」と瞬時にわかる極上湯です。pH9.1のアルカリ性の硫黄泉でツルツルとした肌触りが最高。
こちらは水風呂です。なんとこちらも100%源泉掛け流し。50度ほどある源泉のお湯を熱交換で冷やしているので一切水で薄めていないんです。お湯へのこだわりが感じられる…。
水風呂は冷たすぎず、体感17度くらいかなと思いました。源泉100%ということで水風呂も柔らかな肌触りの優しい硫黄泉です。メインの浴槽と交互浴で入ってもいいですし何よりサウナがあるのでサウナ後に水風呂の流れも最高です。
サウナも10人くらいは収容できそうなかなり立派なもの。テレビもありニュースが流れていました。
私、サウナーながら不勉強でリョーリィサウナを知らなかったのですが、リョーリィサウナとは70度ほどの低温で湿度を上げたサウナのことだそう。高温のストレスがなく、気持ち良く発汗できるそうです。
低温のサウナ×やや温めの水風呂で優しくととのうことができました。
まず、川内温泉の泉質事態が素晴らしいのはもちろんなんですがそのお湯をこだわって使ってらっしゃる姿勢に感服です。こんなにお湯と、お風呂にこだわってる宿なかなかないですよ。
【山桜桃のお食事】地物を活かした美味しい家庭料理。幻の焼酎にここで出会えるとは
夕食
食事は一階にある食事会場で朝晩ともにいただきます。かなり雑多な感じで、よそのおうちにお邪魔している気分になります(笑)。
女将さんに「お酒飲まれますか?」と聞かれたのですが飲み物のメニューは特になく、ビール、焼酎、酎ハイがあったと記憶しています。ビールをお願いしたところ、缶か大瓶があるとのことだったので大瓶でお願いしました。
乾杯!ちなみに大瓶で550円という宿とは思えない安さです。
まずはお煮しめから。ほっこりする優しいお味で美味しいです。
九州の甘いお醤油でいただくお刺身。下に敷いてある空洞の多い野菜は「トイモ」という里芋のような植物の茎の部分だそうで、野菜不足になりがちな夏にこの地域で重宝されているとのこと。生でも煮ても食べられるとのことでシャキシャキとした食感で美味しかったです。
ほうれん草の胡麻和えと小魚の南蛮漬け。どちらも家庭的な味付けで優しくていい感じです。
こちらはサービスで出していただいたエビの塩焼き。
ビールがなくなったので二杯目は鹿児島らしく焼酎を頂こうと何があるか伺ったところ、なんと地元の村尾酒造で作られている村尾があるとのことで迷わず村尾をお願いしました。村尾は森伊蔵、魔王と共に頭文字をとって3M(スリーエム)と呼ばれ、幻の焼酎として滅多に出会えない代物。転売価格では1本数万……なんてこともあるのですが、さすが地元。
村尾は初めていただいたのですがびっくりするくらいの芳醇な香りが口の中いっぱいに広がりました。
メインは黒豚のしゃぶしゃぶ。お肉は程よく脂が乗っていおり、その旨味が溶け出した汁で軽く煮た野菜もいい感じ。ご飯もあるとのことでしたが満腹でしたのでパスしました。
食事は「ザ・温泉宿」といった豪華さはありませんがどれもしっかり丁寧に作られており美味しかったです。この日は宿泊者が私だけということもあり、宿のご夫婦とたびたび会話をしながらこのあたりの地方のことを教えていただきました。
飲みきれなかった分の焼酎はお部屋に持っていっていいということでおつまみまでいただいてしまい恐縮。
朝食
朝ごはんも夕食と同じ会場でいただきます。
自宅で飼っているという鶏の卵を卵かけご飯でいただいたのですが、これがもうびっくりするほど美味しかったです。味が濃くて風味が最高!卵ってこんなに変わるものなのかとびっくりしました。
【山桜桃の宿泊代金(一人泊)】二食付きで1万円
一泊二食付きで10000円(+入湯税)
ドリンク代別
今回は二食付きのプランを予約してぴったり1万円でした。そこからじゃらんの2500円オフクーポンと、700円分のポイントを使いましたので実際にお支払いしたのは6700円です。
ビジホの宿泊費が2万超えなんてこともある世知辛い世の中ですが、日本にはこんな素晴らしい宿がたくさんあるということをたくさんの人に知っていただきたくてこのブログを運営しております。
お気に入り度 ★★★★★「また入りたい…」と虜になる極上湯の高コスパ宿
温泉も良いサウナも良い、おばあちゃんの作るご飯も美味しい、周りの環境も良くて趣がある、虜になってしまうような宿でした。
山の中にある家族経営の宿ということで先述の布団や浴衣の件など、気になることは少しはありましたがそれを差し引いても素晴らしい宿だと思います。豪勢な温泉旅行を求めている方には向きませんが、小さい宿でとにかくお湯を楽しみたい!という方には大プッシュできる宿です。あ、でもここに書いて人気になっちゃったら私が泊まりにくくなるかな……。