憧れの渋温泉に行ってきました!
長野駅から長野電鉄の終点、湯田中駅までは1時間。そこから歩いて25分ほどの位置にあるのが渋温泉です。
ノスタルジックな雰囲気が人気の渋温泉には大小合わせて約30の旅館があり、一人で泊まれる宿もそこそこあります。
ただし、有名温泉地だけあってどこの旅館も比較的お高めなんですよね。
一泊2〜3万円するような高級旅館は私の好みではないので…できるだけ「こじんまり(部屋数10程度)」「一泊1.5万円以下」「二食付き」をベースに検索していきます。
そんな時に出会ったのが「洗心館松屋」さんです。
渋温泉のど真ん中に位置していて食事は部屋出し、ヒノキ造りの内湯が1つのみですが一人泊でも一泊1.1万円ほど。
泊まってみたところ、温泉が大変素晴らしく、また料理も土地の食材をふんだんに使っていて美味しかったのでご紹介させていただきます。かなり満足度の高い宿でした。
長野県渋温泉洗心館松屋さんに一人泊
【公共交通機関アクセス】★★★☆☆ 渋温泉は長野駅から電車と徒歩で1時間半でアクセスできる
毎度のことながら、今回も東京から長野駅まではウィラートラベルの高速バスで向かいました。よく目にするあのピンクのバスですね。
私は実はウィラーのプレミア会員に登録しているのでいつでもバス代が300円オフになるんです。
しかも今回は運よくウィラーのメルマガ会員限定セールのタイミングでチケットを購入できたので、東京→長野の片道でなんと1300円でした。
ちなみに、実は本来は今回の渋温泉の旅行は2泊3日の予定で、最初の一泊は大学時代の友人と金具屋さんに泊まる予定でした。しかし友人の体調が悪化してしまったので、金具屋さんはキャンセルして、元々一人で泊まる予定だった松屋さんだけ宿泊したという形です。
友人との温泉旅は久々で、かつ気の置けない間柄でとても親しい友人なので残念でしたがまた元気になったら一緒に行こうということで楽しみは先に取っておきます。
バスタ新宿を7:10に出発して、お昼前には長野駅に到着。
長野駅を起点にすると1時間程度でアクセスできる温泉地がたくさんあるので本当に便利です。
ちなみに到着してすぐのランチは今回は駅ビルMIDORIの中にあるソースカツ丼の名店「明治亭」さんでいただきました。駒ヶ根に本店がある名店ですが、長野駅でも絶品ソースカツ丼がいただけるんです。
余談ですが、私は大学4年の時に運転免許を駒ヶ根で取りました。あの時はいっぱいいっぱいでソースカツ丼が美味しいお店があるなんて知りもしなかったなあ…
湯田中駅までは長野電鉄で向かいます。長野電鉄の乗り場は地下に潜る形になります。
SuicaやPASMOは使えないので現金で購入。長野→湯田中は1190円でした。
東京に住んでいると自動改札が当たり前ですが、地方にはまだまだ駅員さんのいる改札がたくさんあるんですよね…この間の福島の飯坂温泉もそういえば駅員さんがいる改札でした。
きっと駅が地下にあるのは雪が降るからなのかな?無機質でノスタルジックな地下駅は、不思議と海外を彷彿とさせます(共産圏とか)。
11月でちょうどりんごの収穫時期だったということもあり、車窓の風景はりんご!りんご!りんご!!
右の窓からも左の窓からもとにかくりんごの木が見えました。たくさん実って重そうなくらいのりんごです。
今年のふるさと納税は長野のりんごにしようかな…
途中、信州中野駅で乗り換えてトータル1時間ほどで湯田中駅に到着しました。
湯田中駅の電車の到着メロディーは「美わしの志賀高原」。いきなり演歌が流れ出したんで普通に驚きました…
さて、湯田中駅から渋温泉までのアクセスは主に3つ。
- 徒歩(25分程度)
- タクシー
- バス
バスは運行本数が少ないのでパス。タクシーだと4分くらいで渋温泉に到着するそうですが、天気もいいので歩きましょう。
湯田中はその名の通りとにかく湯の豊富なところ。湯田中駅を降りてすぐに「湯田中温泉」そして「安代温泉」最後に「渋温泉」といくつかの温泉地があります。ちなみに渋温泉から更に奥に行くと「角間温泉」もあります。
これらの温泉地は宿泊施設のある温泉地ですが、地元の人しか行かない小さな温泉地を含めるともっとたくさんの温泉があるそうです。
渋温泉までは緩やかな坂が続きますが、雪が積もっていない限りは歩けそうだなと思いました。
何より景色が良いので歩くのも苦になりませんね。
(ちなみに翌日、渋温泉から湯田中駅に帰る時には猿に遭遇したのですが…そのことはまた後で書きます)
約25分歩いたところで渋温泉に到着です。木造の建物が連なっていて、かなり雰囲気のある「ザ・温泉街」といった印象ですね。
私がいつも行く温泉はどちらかというとマイナーなところが多くて、宿が数軒しかなかったり温泉街と呼べるものがなかったりするんですが、さすが渋温泉は人気な温泉なだけありますね。
千と千尋の神隠しのモデルにもなったと言われる金具屋さんを通り越してすぐのところにあるのが、本日お世話になる「洗心館松屋」さんです。
場所としては外湯の「八番湯 神明滝の湯」の斜め向かいです。
ちなみに宿の入り口のドアは自動ドアなのですが、お猿の侵入を防ぐために手動で開けるようになっていました。
お猿…
まずはロビースペースで昆布茶と落雁をいただきながら宿帳に記帳して、そのあとお部屋に案内していただきました。
渋温泉には9つの外湯があり宿泊客は全てに入浴できるのですが、外湯巡りの鍵はこのタイミングでいただきました。
【部屋】★★★☆☆ 6畳のこじんまりしたお部屋。トイレは共同
今回予約したのは【和室6畳A】温泉街に面していないお部屋。
建物自体は古いですが、綺麗に掃除がされています。
広縁?的なスペースがありそこに洗面台や鏡台、冷蔵庫もあります。
ドライヤーも吊るされていましたがちょっと古そうですね…(お風呂にはこれよりは新しそうなドライヤーがあったのでそちらを利用しました)
私はかなり毛量が多いので、ドライヤーの風量問題はかなり深刻なのです…笑。でも持参する気にはならないという。
最近は旅行先にも「美容師さんが考えた髪のためのタオル」を持って行ったりします。髪を乾かす時間が半分になるしタオルならそこまで嵩張らないし重くもないので便利です。
お茶セットはこちら。ケトルだから保温できないなぁ〜残念…
あとは先ほどロビーでお茶と落雁をいただいたのでお菓子は無しなのが残念。渋温泉には温泉まんじゅうのお店があるので、おまんじゅうがあると嬉しかったかも。
ちなみに温泉街に面していないお部屋なので眺望はほぼ望めません。
私は全然構いませんが、温泉街をお部屋から見て渋温泉を満喫したい!という方は温泉街に面したお部屋を予約した方がいいですね。
余談ですが、向かいのお部屋に小さなお子さん連れのご家族が泊まっていて、廊下まで元気な声が聞こえていたのですが、自室に入ってドアを閉めたら全く聞こえなくなりました。
古めの木造建築なので「もしかしたら、ちょっとうるさいかなあ…」と思ったのですが杞憂でした。
ちなみにトイレは部屋にはありませんが、各階に男女別のきれいなトイレがあります。
1万円くらいの宿泊費の部屋としては普通かなと思いました
ただ楽天トラベルで見た時トイレなしの部屋だとわかりづらかったのでその辺りは改善希望です
《浴衣チェック》志賀高原スイスインとは…?
白の浴衣には「志賀高原スイスイン」の文字が。すいすいん…??すいすい…?
と思ったら姉妹旅館の名前でした笑
そして珍しいことに帯が緑と赤のリバーシブル!好みに合わせて色を変えられていいですね。
タオルは残念ながらただの白無地でした。旅館の名前があった方がテンション上がるんだよなあ。
《Wi-Fiチェック》Wi-Fiはさっくさく
Wi-Fiはかなりサクサクでした。
スマホだけでなくPCもつないで動画をみたりブログを書いたりしたのですが終始速度も問題なく。素晴らしい。
《布団チェック》布団はチェックインから敷きっぱなし
お布団はチェックインからチェックアウトまで敷きっぱなしでした。
マットレスも掛け布団もしっかりしたものだったので11月の寒い朝・夜も快適に寝られました。
【温泉】★★★★★ 内湯が一つのみだが、ヒノキ香る浴室が素晴らしすぎる…!
さて、肝心のお風呂についてです。
そもそも今回の渋温泉の旅は「外湯巡り」を主軸に置いて考えていたので宿のお風呂のプライオリティがそこまで高くなかったのですが…
いや、松屋さんの内湯は素晴らしかったです。
松屋さんのお風呂は珍しいことに地下1階にあります。
お風呂はそれぞれ男女別の内湯が1つのみ。
脱衣所にはかごが4つ。こじんまりした内湯なのでカゴの数以上の人数は入れないです笑
脱衣所には必要最低限のものだけが置かれています。綿棒やティッシュくらいは欲しいなあというのが正直なところ。
部屋のものよりは風圧のあったドライヤー。でも首のところが壊れていて安定せず。残念。
この辺りは少額の投資で快適度がグッと上がるから早めに対応してくれると嬉しいです。
ドアを押し開けると、ふわっとヒノキのいい香りが!!
そう、浴室の壁・床、浴槽のフチはヒノキでできているんです!(浴槽の床などは石でした)
内湯で換気の悪い地下ってどうなの…と思っていたのですが、逆にヒノキの香りが浴室内に溜まってより楽しめます。
それに思ったよりは換気が良いらしく、湯気や湿気がこもることもありません。
洗い場は3つありましたが、シャワーは1つだけ。うーん、これは残念。
私は一人旅なので問題ないですが友人同士なんかで泊まりに来た時にどっちかがシャワー終わるのを待たないといけないってことでしょ?それはきついよなあ…
シャンプー、コンディショナー、ボディソープあり。
さてお風呂ですが、渋温泉は激熱な温泉として有名。源泉温度は60度以上、使用位置でも50度以上あるのが普通だとか。
しかし松屋さんのお風呂はじゃんじゃん出てくる源泉を半分逃す(捨てる)ことによって温度調節しています。
体感温度としては44度くらいになっていたと思います。
渋温泉は源泉によってお湯の特徴がありますが、松屋さんのお湯はクセがなくて入りやすい!
ほのか〜に鉄の香りがします。
水道もあって加水もできますが、温度調整して下さっているのでよっぽどの熱がり以外はこのまま入れると思います。
浴槽はやや深めで、身長158cmの私が体育座りになるとほぼ顎までお湯がくるくらいでした。
写真では分かりませんが少し湯の花も舞っていました。
何より適温に調整されているので、入ったら出て体を冷まして、また入ってを繰り返せるのがいいところ。
かなり長湯してしまいました。
平日だったこともあり、滞在中何回も入浴しても終始独泉出来たのもありがたかったですね。
外湯もいくつか行きましたが、結局は宿のお風呂が一番好きだったかもしれません
【食事】★★★★☆ 信州の素材をふんだんに使ったお料理を朝夕ともに部屋食でいただける
夕食
食事は朝夕ともにお部屋でいただきました。(もしかしたらコロナ対応で今だけかもしれません)
夕食は6時からの一択でした。
部屋食だとのんびりくつろいで食べられるのでありがたいですよね。
夕食は6時にお膳で持ってきていただきました。
食前酒は梅酒だそうです!氷が一つ入っていて冷たくて美味しい!
私はお酒は弱くも強くもなく(ビール1缶でほろ酔いな感じ)あまり旅館でお酒を頼まないので、食前酒という形で少しだけ甘いお酒があるととても嬉しいです。
このお膳の他にもあとから天ぷらとお魚と持ってきてくださるそうです。
メインはしゃぶしゃぶ。出汁が温まったら野菜から入れてその上に豚肉を入れてくださいとのことでした。
ポン酢でいただきます。
ハナビラタケのお吸い物。ハナビラタケ自体に少しとろみがあるのか、汁がとろっとしていて上品でおいしかったです。
そして大根おろしと卵白の蒸し物。大根おろしを蒸し物にするって初めてです。大根おろしがさっぱりしてて優しい味付けでおいしい!これは初めての味。
小鉢たちもしっかり全部美味しい。一番左はクルミ豆腐です。信州っぽい。
真ん中は白いきのことしめ鯖のさっぱり酢あえ。写真だと見えないのですが、下にしめ鯖が隠れていて脂がのっていてさっぱりしたキノコとの相性抜群でした。
漬物に野沢菜があるのが長野って感じですよね。右はおそらくクラゲ?とキノコとチーズと野菜のサラダ風。
長野名物の鯉の洗い。鯉の洗いは酢味噌で食べることが多いですが今回はお醤油でいただきます。
鯉の洗いって骨っぽくて食べにくいこともありますが、こちらは骨っぽさがなくて食べやすかったです!
さて、お料理の途中で天ぷらと鮎の塩焼きを持ってきていただきました。
なんと野沢菜まで天ぷらになっています。野沢菜漬けの塩っからさが天ぷらになると意外といい感じ!
あわびたけというキノコの天ぷらもあり美味しかったです。
夕食にはきのこがふんだんに使われていて、信州っぽさを満喫出来るのがいいなと思いました。
ハナビラタケもアワビタケも、普段東京に住んでいてはあまりお目にかかれませんからね。やっぱり旅行の醍醐味は地元のものをいただくという経験にある気がします。
こちらは鮎の塩焼き。「バクっと食べれますよ」とのことだったので手で持って豪快にいただきました!
誰の目も気にしなくていい部屋食万歳!!
デザートは杏仁豆腐とシャインマスカット。シャインマスカットはもちろん美味しいのですが、硬めの杏仁豆腐が私好みで美味しかったです。
信州の食材がふんだんに使われた大満足の夕飯でした!
朝食
朝ごはんは7時半が8時があったので朝は遅い8時でお願いしました。
朝食もお部屋でいただけます。
「ザ・旅館」な感じの和の朝食。朝も野沢菜があって嬉しい…
「コーヒーもありますがいつお持ちしますか?」と聞いていただいたのですぐにお願いしてしまいました。
この鮭が皮までパリッパリに焼かれていてめちゃくちゃ美味しかった…!旅館の鮭って美味しいことが多いですが、松屋さんで食べた鮭が今までで一番美味しかったかもしれません。しかも切り身も大きい!
副菜の数も多くてご飯が進みます!
ちなみにご飯は朝夕ともにこのような一人前のミニおひつで持ってきてくださいました。おかわりもできるそうです。
朝からお腹いっぱいお食事をいただき、9時前にチェックアウトしました。
湯田中の駅まではまた歩いて向かっていたのですが、なんと途中でお猿に遭遇。
渋温泉がお猿が温泉に入る様子で有名な地獄谷温泉に近いことは知っていましたが、まさか市街地にお猿が出るとは…
野生のお猿に徒歩で遭遇するのは人生初の体験です(車窓から見たことはあります)。
写真の一番手前側にいるのがオスザルだったんですが、かなり大きくて地べたに座っていても私の太ももくらいまでの大きさがありました。これは襲われたら怖い。
最後の最後にまさかの遭遇でした…
【一人旅オススメ度】★★★★☆ 食事が美味しく、かつ渋温泉ではリーズナブルに一人泊できる宿
【総合点】
有名温泉地・渋温泉で気軽に一人泊できる宿だと思います。長野駅からのアクセスもよく、最寄りの湯田中温泉駅からは徒歩でもアクセス可能(冬は雪道かもしれませんが)。渋温泉のど真ん中の立地なので温泉街を巡るにも外湯を巡るにもとても便利な立地です。
お風呂は内湯だけですが、壁までヒノキでできた浴室は香りもよく、雰囲気も抜群。激熱の渋温泉のお湯を100%源泉かけ流しのままうまく温度調整をしていて適温で入浴できます。個人的にはどの外湯よりも宿のお風呂が好みで何回も入りました。
お食事も信州さんの食材をふんだんに使っていてとても美味しいです。一つ一つのお料理がこだわりを持って作られています。コロナ対応だからかもしれませんが、部屋食なのも嬉しいところ。
アクセスのしやすさ
東京から長野駅までは新幹線で1時間半。そこから最寄りの湯田中温泉までは在来線で1時間。渋温泉までは徒歩で25~30分です。やや遠く感じますが景色も良いので雪が積もっていなければ散歩を楽しみながら歩けると思います。
料金
お食事のクオリティとお風呂の良さを考えて星4つ。お部屋はこの価格帯としては平均的。
部屋
平均的な旅館のお部屋といった感じ。楽天トラベルではお部屋にトイレがないのがわかりづらかったので、改善を求めます。
温泉
壁までヒノキでできた浴室&浴槽がとにかく最高。お湯の温度もうまく調整されていてゆっくり入ることができます。外湯に行くと50度くらいあったりするので、熱いお風呂に入れない人にもオススメです。
食事
信州産のキノコをたっぷり使っていたり、長野名物の鯉のあらいがあったりとその土地のものをいただけるのがありがたい。味付けはどれも上品でとても美味しかったです。
コメント
コメント一覧 (1件)
渋温泉、過去に自分も行きました
いろんな湯巡りできて楽しかった記憶があります
その時は新幹線で行きましたが、高速バスであれば安く行けるんですね!
参考にさせていただきます